ニンニ
フィンランドの作家トーベ・ヤンソンの
「ムーミン・シリーズ」と呼ばれる一連の小説と絵本ご存じでしょうか。
日本でも「楽しいムーミン一家」等というタイトルでアニメになっていたので
あのカバのような愛くるしい顔を思い浮かべる事が出来ると思います。
たくさんのキャラクターが出てきますが、
トーベ・ヤンソンが独自に創造した架空のいきものであり、
人型の登場人物も人間ではなく、同様に架空の小人の一種だそうです。
そのなかに 「顔のない子」ニンニ というキャラクターがいます。
継母から酷い扱いを受けていたニンニは姿が見えません。
しかし、怒りを表現するときだけ顔が見えるのです。
怒りを表現出来たときに取り戻せるのが顔だということです。
ニンニが助けを求めて大声を出した事をきっかけに
ニンニがハキハキ話せるようになったのをみたムーミンが
「怒ってみたらいいのかも」と提案したり、
「こんなふうに怒るんだよ」と、怒ってみせてあげる場面もあります。
このキャラクターは怒りについての心理教育として
多くの大学の心理の授業で取り上げられます。
記・三代川
2021年8月5日